2022/06/06
category - 報告
5/27総会記念講演会「サーキュラーエコノミー‐世界の最新事例から考える、循環する地域の未来‐」を開催しました
2022年5月28日(土)、第23回通常総会の記念講演会を開催し、加藤佑さん(ハーチ株式会社代表取締役、IDEAS FOR GOOD編集長)をお招きしました。加藤さんはWebメディアを通じ、”サーキュラーエコノミー(資源循環型社会)”の実現に向け活動されており、講演会では、海外や日本の様々な事例と、これから私たちが資源循環社会を目指す意味についてお話をいただきました。
今年度の講演会は52名の皆さまにご参加をいただきました。
資源の枯渇や環境への負荷が指摘されるいま、大量にモノを生産し、消費する社会の仕組みには限界が見えています。こうした中、資源を廃棄せずに循環させる、サーキュラーエコノミーの仕組みは資源を守るのと同時に、廃棄を少なくすることが経済の循環にも繋がる、私たちが暮らすうえで持続可能な社会をつくるために重要な概念です。
そうしたサーキュラーエコノミーについての説明の他、実際の事例として、オランダのアムステルダムでの取り組みがいくつか紹介されました。廃棄物を使用したレストランや、地域の住民が使用出来るコミュニティ・コンポスト、その場で好きなデザインを選べるサステナブルファッションのショップ、様々な洋服がレンタルできる”服のライブラリー”など、ITも活用した取り組みや、サーキュラーエコノミーの複合施設やイベントなどの取り組みが行われているそうです。日本については、リサイクル率No.1の鹿児島県大崎町のビジョンや、陶磁器の食器を循環させるサブスクリプション、横浜市の小学生や大学生が行った廃棄ミカンの皮から石けんを作る取り組みや、飲み物を混ぜた後に食べられる、野菜で作るマドラーなど、興味深い事例がたくさん紹介されました。
加藤さんは、サーキュラーエコノミーは、環境や社会のためではなく、私たちが幸福を感じることが目的だと話されます。経済的な幸福に頼りすぎず、社会・環境でバランスを取り、地域でつながりながらより幸せを感じることのできるよい暮らしを目指します。
WEショップの活動は、まさに寄付によるリユースのほか、資源の循環とともに地域の方々の集まる拠点としての役割を果たし、サーキュラーエコノミーの社会のひとつの事例といえます。これまでとそしてこれからの、WE21ジャパン・グループの活動の意義を再確認することのできた講演会でした。
【第23回通常総会記念講演会 開催概要】
◆日程: 2022年5月27日(土)
◆時間: 14:00-16:00(13:30開場)
◆講師: 加藤 佑さん(ハーチ株式会社代表取締役、IDEAS FOR GOOD編集長)
◆会場: 神奈川公会堂 1号会議室(横浜市神奈川区富家町1-3)
<アクセス>JR線「東神奈川駅」から徒歩5分、または
東急線「東白楽駅」から徒歩6分
オンライン会場(Zoom)
◆参加費: 500円
◆主催: 認定NPO法人WE21ジャパン
【講師プロフィール】
加藤 佑さん
1985年生まれ。横浜市で育つ。東京大学教育学部卒。大手人材サービス会社などを経て、2015年12月にハーチ株式会社を創業。翌年12月、世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン「IDEAS FOR GOOD」を創刊。現在はサーキュラーエコノミー専門プラットフォーム「Circular Economy Hub」、横浜市で「Circular Yokohama」など複数の事業を展開。企業や自治体のサステナビリティ・サーキュラーエコノミー支援も手がける。英国CMI認定サステナビリティ(CSR)プラクティショナー資格保持者。