【開催報告】WE講座「核兵器のない世界は夢じゃない~最初の一歩を私たちでつくろう~」を開催しました

2023年1月9日(月・祝)、横浜市青少年育成センター(横浜市中区)第1研修室にてWE講座「核兵器のない世界は夢じゃない~最初の一歩を私たちでつくろう~」を開催しました。会場では33名、オンライン配信には19名、大学生や主婦、団体職員など幅広い職業の社会人の方々計52名の皆さまにご参加いただきました。

基調講演に登壇いただいた、NPO法人ピースデポ代表の湯浅一郎さんからは、昨年第1回締約国会議が開催された「核兵器禁止条約(TPNW)」が強調する要点と、これまで国際会議が重ねられてきた「核不拡散条約(NPT)」との違いなど、核兵器をめぐる世界の流れと核兵器禁止条約(TPNW)に賛同をしない日本政府の方針について深い分析を含みながら講義いただきました。核抑止に依存する現状の解決策として提唱されている「北東アジア非核兵器地帯条約」について、今こそ声を上げ、「核兵器を頂点とした軍備の拡大では平和は作れない」と強調されました。

ゲストスピーカーとして登壇頂いたKNOW NUKES TOKYO共同代表の高橋悠太さんからは、ウクライナ危機などにより、日本社会にとって戦争が身近なものとなってしまった2022年からの1年間を、大学生でありながら自ら国際会議や国会議員との意見交換などに赴いた活動の報告と、最近の日本の安全保障をどう考えるべきか、見解を交えお話いただきました。「核の傘」による安全保障の問題点や、核兵器の課題を考えるうえでの議論の場に、これまで若い世代が入ることのできなかった点、ジェンダーバランスの観点から「核を語る顔ぶれを変える」指摘など、若者の立場から新しい指摘を多く述べていただきました。

最後のパネルディスカッションでは会場の多くの方からご質問が寄せられ、朝鮮半島の現状や、第2回核兵器禁止条約締約国会議に向けての世界の動きについて、またお二人が共通して強調されていた全国の地方議会を巻き込み、日本政府へ核兵器禁止条約(TPNW)の批准の機運を広げることについてなど詳しく意見が交わされました。
最後には、核兵器と平和の問題を日本政府に任せるのではなく、私たちの平和のための問題であることを考え、一歩を踏み出す大切さについて言葉をいただき、締めくくりとなりました。