核兵器をカジュアルに考える―学生団体KNOW NUKES TOKYOがフォーラムを開催

左から徳田悠希さん(KNOW NUKES TOKYO)、櫻井彩乃さん、宮崎園子さん

核兵器廃絶に向けて活動する学生団体「KNOW NUKES TOKYO」が4月30日(日)、HYPERMIX門前仲町(東京都江東区)で、「KNOW NUKES FORUM」を開催しました。「ジェンダー」や「気候変動」、「原発事故の被ばく者」の3つにテーマを分類し、ゲストを招いての対談の他、会場の参加者や画面上に表示されたオンライン参加者とチャットでの意見交換が行われました。

KNOW NUKES TOKYOで国会議員との対面プロジェクトに取り組む、上智大学4年生の徳田悠希さんが進行を務めた第1部「核兵器とジェンダー」の議論では、「多様性を認め合う」観点から議論が広がりました。広島県出身でジャーナリストの宮崎園子さんは、核兵器の問題について「広島県や長崎県にゆかりのある方でなくても議論できる」と話し、誰もが議論に参加することの大事さを強調しました。

また、第3部の「グローバルヒバクシャと福島」のテーマでは、東日本大震災で被災し、原発事故により故郷を追われた福島県出身の木村紀夫さんが登壇しました。震災や事故の教訓を発信する活動を続ける木村さんは、原発事故について「それぞれが『自分たちのこと』と捉えてほしい」と訴えました。

大学生の若者が中心となり、気軽に「飲み物を片手に」核なき未来を考えるコンセプトで実施されたこのイベントでは、長めに設けられた休憩時間内に、会場の参加者同士で盛んな会話が見受けられました。「核兵器」に対する危機感や様々なきっかけで参加した人々が交流し、核兵器やジェンダー、気候危機や多様性の在り方、政治のかかわり方、声を上げることの大切さなど、3つのテーマから発展した話題が尽きることなく深まり、熱気ある空間となりました。